キジムシロ属(キジムシロぞく、Potentilla)はバラ科バラ亜科の属の一つ。
多くの種が多年草で、一部が1年草、越年草または小低木。葉は互生し、奇数羽状または掌状の複葉となり、托葉は葉柄に合着する。花は黄色または白で、まれに暗紅紫色で集散花序となる。萼は5深裂し、花弁は5枚。北半球の温帯以北に分布し、300種以上知られており、日本には約20種ある。
属名Potentilla は「力のある」、転じて「薬効を持つ」の意味。
以前は全て別とされていたヘビイチゴ属(Duchesnea )、Horkelia 属、Ivesia 属は、今日しばしばキジムシロ属に含められる。
逆に、以前キジムシロ属に含まれ、現在は含まれない種で構成される属に、根出葉が奇数羽状複葉のエゾツルキンバイ属(Argentina)[1]、低木植物のキンロバイ属(Dasiphora)[2]、食虫植物様(英語版)[3]の属Drymocallis、クロバナロウゲの属するクロバナロウゲ属(Comarum)[4]、そしてSibbaldiopsis tridentata 1種のみを含む単型属 Sibbaldiopsis がある。
また、メアカンキンバイは、タテヤマキンバイ属 Sibbaldia に含められる[5]。