ヘビクビガメ科(ヘビクビガメか、Chelidae)は、爬虫綱カメ目に含まれる科。
南アメリカ大陸、インドネシア(ニューギニア島、ロテ島)、オーストラリア、東ティモール、パプアニューギニア(ニューギニア島)[1][2][3][4]
最大種はコウヒロナガクビガメで最大甲長48センチメートル[3]。最小種はクビカシゲガメで最大甲長14センチメートル[2][4]。多くの種で項甲板がある[3]。胸骨板と腹骨板の間にある骨甲板(中骨板、間腹骨板)がない[3][5] 。腹甲に蝶番がある分類群はいない[5]。
オオナガクビガメ属やナンベイヘビクビガメ属、マタマタ属のように頸部が長い分類群もいるが、カエルガメ属やマゲクビガメ属などのように頸部が短い分類群もいる[4]。方形頬骨はなく、下顎には板状骨がある[3][5]。
一部は汽水域にも生息する種もいるが、主に淡水域に生息する[4]。少なくとも現生種には陸棲種は存在せず、半水棲や完全水棲[4]。完全水棲種の中でも急流に生息するハヤセガメは総排泄口にある粘膜嚢を使ってガス交換を行い、空気呼吸を行うことがないため産卵を除いて呼吸のために水面に上ることもまれ[4]。主に恒常的な水場に生息するが、クビカシゲガメやマルナガクビガメなどは乾季になって水場が干上がると休眠する[1][4]。
食性は動物食もしくは雑食[3]。頸部の長い種は動物食で、通りかかった獲物を頸部を素早く伸ばして捕食する傾向がある[4]。頸部の短い種では例として属のように幼体は雑食だが成体は植物食のような種もいる[2]。
繁殖形態は卵生。主に陸上に卵を産むが、チリメンナガクビガメの少なくとも一部個体群は浅い水中でも卵を産む[1]。
開発による生息地の破壊、人為的に移入された動物による捕食、ペット用の乱獲などにより生息数が減少している種もいる。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。