エリマキトカゲ(Chlamydosaurus kingii)は、爬虫綱有鱗目アガマ科エリマキトカゲ属に分類されるトカゲ。本種のみでエリマキトカゲ属を構成する。
オーストラリア北部、パプアニューギニア(ニューギニア島南部)[1][2][a 1]
全長60-90センチメートル[1][2]。尾が全長の2/3を占める[2]。頸部に舌骨で支えられた襞襟状の皮膚飾りがある[1][2]。
森林に生息する[1][2]。樹上棲だが採食などのために地表に降りることがあり、地表では後肢だけで直立し走行する[2]。危険を感じると襟状の皮膚を広げて威嚇する[1][2]。
繁殖形態は卵生[2]。飼育下では2-3月に1回に4-13個の卵を年に2回に分けて産んだ例がある[2]。卵は80-85日で孵化する[2]。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。飼育下繁殖個体が流通する[1]。ケージは大型の物を用意し、樹上と地表で活動できるスペースを確保する[1]。低温に弱いためケージ内の温度は高温を維持し、一部に局所的な熱源を照射する[1]。
オーストラリアの2セント銅貨にはエリマキトカゲのデザインが描かれていた。
日本では1984年に三菱・ミラージュのテレビCMなどで話題になり一時大流行となった。日本でのエリマキトカゲブームには千石正一が関わっている[3]。1984年6月15日にはエリマキトカゲが初来日した[4]。当時のブームの影響もあり。流行便乗レコードとしてかまやつひろし『音頭エリマキトカゲの真実』、かしわ哲『元祖エリマキトカゲ音頭』。ビートきよし『E・Ri・Ma・Kiとかげっこ音頭』、はやしこば『あのエリマキトカゲの唄』などや、1984年放送の時代劇『必殺仕事人IV』第39話「加代 エリマキトカゲを目撃する」なども作られている。しかし当時60匹以上いたとされる半数以上は密輸であり野生動物保護の観点から国際的非難を浴びた[5]。