バンディクート目(バンディクートもく、Peramelemorphia)は、哺乳綱に含まれる目。
インドネシア東部、オーストラリア、パプアニューギニア[2][5]
体形はずんぐりとしており、頸部は短い[5]。
吻は細長い[5]。多くの種は耳介が短い[5]。歯は小型かつ比較的均一で、咬頭が尖る[5]。歯列は多くの種で門歯が上顎10本、下顎6本、犬歯が上下2本ずつ、臼歯が上下6本ずつ、大臼歯が上下8本ずつの計48本の歯を持つ[5]。前肢の3本の指には頑丈な平爪がある[5]。後肢の第2・第3趾は癒合する[2][6]。染色体数は主に2n=14[2]。
育児嚢は後方に開口する[5]。育児嚢内の乳頭数は4対[2][5]。漿尿膜による胎盤が形成される[2][5]。
バンディクート目の有袋類における位置づけについては統一した見解は得られていない。近年の分子系統学的手法によってもいまだ結論は出ていないが、他の有袋類のグループからはかなり遠縁とする研究がある。[要出典]。
チロエオポッサムDromiciops gliroides
コアラPhascolarctos cinereus
ヒメウォンバットVombatus ursinus
フクロモモンガPetaurus breviceps
リングテイル科Pseudocheiridae
アカネズミカンガルーAepyprymnus rufescens
カンガルー科Macropodidae
チビフクロヤマネCercartetus nanus
ハイイロクスクスPhalanger orientalis
プラニガーレ属Planigale
アンテキヌス属Antechinus
クロオファスコガーレPhascogale tapoatafa
パプアヒメフクロネコDasyurus albopunctatus
セスジフクロマウスPhascolosorex dorsalis
フクロモグラNotoryctes typhlops
ミミナガバンディクートMacrotis lagotis
シモフリコミミバンディクートIsoodon macrourus
ハナナガバンディクート属Perameles
ラフレーバンディクート
Peroryctes raffrayana
トゲバンディクート
Echymipera kalubu
オナガバンディクート
Microperoryctes longicauda
チロエオポッサムDromiciops gliroides
プラニガーレ属Planigale
アンテキヌス属Antechinus
クロオファスコガーレPhascogale tapoatafa
パプアヒメフクロネコDasyurus albopunctatus
セスジフクロマウスPhascolosorex dorsalis
チビフクロヤマネCercartetus nanus
ハイイロクスクスPhalanger orientalis
アカネズミカンガルーAepyprymnus rufescens
カンガルー科Macropodidae
フクロモモンガPetaurus breviceps
リングテイル科Pseudocheiridae
コアラPhascolarctos cinereus
ヒメウォンバットVombatus ursinus
フクロモグラNotoryctes typhlops
ミミナガバンディクートMacrotis lagotis
ブタアシバンディクートChaeropus ecaudatus
シモフリコミミバンディクート
Isoodon macrourus
ハナナガバンディクート属Perameles
ラフレーバンディクート
Peroryctes raffrayana
トゲバンディクート
Echymipera kalubu
オナガバンディクート
Microperoryctes longicauda
目和名をバンディクート形目とする提案もある[4]。
以前は有袋類を有袋目にまとめ双門歯亜目Diprotodontaと多門歯亜目Polyptorodontaの2亜目に分ける説があったが、本目は歯列から多門歯亜目に含まれていたが双門歯亜目の特徴でもある癒合趾も併せ持っていた[2][5]。ミミナガバンディクート科をバンディクート科に含める説もある[3]。
2008年に発表された有袋類の核DNAのApoB・BRCA1・IRBP・RAG1・vWFの5遺伝子座の分子系統解析では、本目が単系統群であることが強く支持された[6]。本目とフクロモグラ形目からなる単系統群(ただし最大節約法・最尤法・ベイズ法と比較してブートストラップ値は低い)がフクロネコ形目の姉妹群という解析結果も得られたが、一方でブタアシバンディクートを含んだRAG1遺伝子のみの解析では本目とフクロモグラ形目からなる単系統群はコアラとウォンバット科からなる単系統群の姉妹群で双前歯目の内群に含まれるという解析結果が得られている[6]。
以下の分類と英名はMSW3(Groves,2005)、和名は阿部・小野(1992)および今泉・マクドナルド(1986)に従う[1][7][8]。
熱帯雨林や疎林も含めた森林、砂漠など、様々な環境に生息する[2][5]。
昆虫、無脊椎動物、果実、種子、キノコなどを食べる[5]。前肢で地面を掘り、吻端を地中に差し入れて採食を行う[5][3]。
繁殖様式は胎生。妊娠期間はシモフリコミミバンディクートやハナナガバンディクートで12日と、哺乳綱では最も短いと考えられている[3][5]。1回に1 - 7頭(主に2 - 4頭)の幼獣を産む[5]。授乳期間は約10日[5]。
開発による生息地の破壊、人為的に移入された動物による捕食や競合などにより生息数が減少している種もいる[3][5]。
バンディクート目(バンディクートもく、Peramelemorphia)は、哺乳綱に含まれる目。