ササクレヤモリ属(Paroedura)は爬虫綱有鱗目トカゲ亜目ヤモリ科に属する属の1つ。模式種はParoedura sanctijonannis。
最大種はマソベササクレヤモリで全長20cmといわれている。最小種はヒメササクレヤモリで全長6cm。 頭部は幅広く大型。四肢には指下板があるが、ソメワケササクレヤモリでは指下板があまり発達しない。 バスタールササクレヤモリは尾に棘状の突起が発達する。
海岸から山地にかけての荒野、岩場、草原、森林等の環境に生息する。地上性もしくは低木や岩に登る半樹上性の種が多いが、マソベササクレヤモリのように樹上棲に近い生活を送る種もいる。夜行性で昼間は岩の隙間や倒木の下に隠れて過ごす。
食性は肉食性で昆虫類、節足動物、小型爬虫類、小型哺乳類等を食べる。
繁殖形態は卵生で、ソメワケササクレヤモリの場合、多い時には1回の交尾でに2個ずつの卵を十数回に分けて産む。幼体は生後1年足らずで性成熟する。
ソメワケササクレヤモリは生息数が多いようで民家の庭先等でも見かけられるという。
ペット用として飼育されることもあり、日本にも輸入されている。 マダガスカルからの動物の輸出は減少傾向にあるが、ソメワケササクレヤモリは飼育、繁殖共に容易なため日本でも多く見かけることができる。国内での流通はソメワケササクレヤモリが大半で、他にはバスタールササクレヤモリ、ヒメササクレヤモリ、マソベササクレヤモリ等が流通する。さらに近年では他にも数種の流通がある。 流通する種は飼育が易しい種が多いが、マソベササクレヤモリは神経質で温度変化に弱く飼育は非常に難しいとされる。