クスサン(樟蚕/楠蚕、Caligula japonica)はチョウ目・ヤママユガ科のガの一種。身近に生息する大型の蛾であり、幼虫、蛹に別名がある。
成虫は開張100mm以上、褐色の大きな翅をもつ。
幼虫はクリ、クヌギ、コナラ、サクラ、ウメ、イチョウ、クスノキなど様々な樹木の葉を食べる。年1回の発生。卵で越冬し、幼虫は4-7月に出現する。幼虫は体長80mmにも及ぶ青白色の大型のケムシで、白色の長毛を生やしているためにシラガタロウと呼ばれる。この長毛は寄生蜂に対する防御の役割があると考えられている。
7月前半頃に楕円形の固い網目の繭を作って蛹になり、9月から10月にかけて羽化する。繭は糸を寄り合わせた楕円形のものだが、壁面は網目状に穴が開いているので、スカシダワラ(透かし俵)と呼ばれる。