コテングコウモリ
コテングコウモリ Murina ussuriensis
保全状況評価[1] LEAST CONCERN (
IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
分類 界 :
動物界 Animalia 門 :
脊索動物門 Chordata 亜門 :
脊椎動物亜門 Vertebrata 綱 :
哺乳綱 Mammalia 目 :
翼手目 Chiroptera 科 :
ヒナコウモリ科 Vespertilionidae 属 :
テングコウモリ属 Murina 種 :
コテングコウモリ M. ussuriensis 学名 Murina ussuriensis Ognev,
1913[2] シノニム Murina silvatica Yoshiyuki, 1983[3]
和名 コテングコウモリ 英名 Ussuri tube-nosed bat
コテングコウモリ(小天狗蝙蝠、学名:Murina ussuriensis)は、哺乳綱・コウモリ目(翼手目)・ヒナコウモリ科・テングコウモリ属に分類されるコウモリの一種。ニホンコテングコウモリ(Murina silvatica)として別種とする意見もある。
シベリア東部、サハリン、千島列島、朝鮮半島、日本(北海道、本州、四国、九州、屋久島、対馬)に分布する[4]。
前腕長29-33mm、頭胴長41-54mm、尾長26-33mm、体重3.5-6.5gで、テングコウモリよりも小さめの体をしている[4]。体色は黄茶褐色で、管状の鼻孔をもつ[4]。
樹洞を昼間の隠れ家とするほか、洞窟や家屋の中でも発見されている[5]。雪の中にうずくまって休眠する姿も観察されている。また、アカメガシワなどの巻いた枯れ葉の中で休眠するほか、人工ねぐらをよく利用する[6]。
飛んでいる昆虫や葉の上にいる昆虫も食べる。
保全状況評価[編集]
多くの都道府県のレッドデータブックにも掲載されている。
- 北海道:希少種 (R)
- 青森県:重要希少野生生物(Bランク)
- 岩手県:Cランク
- 宮城県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
- 秋田県:絶滅危惧種Ⅱ類(VU)
- 山形県:情報不足(DD)
- 福島県:希少(D)
- 茨城県:絶滅危惧種(E)
- 栃木県:絶滅危惧Ⅱ類(Bランク)
- 群馬県:注目
- 埼玉県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
- 神奈川県:絶滅危惧I類(CR+EN)
- 新潟県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
- 富山県:希少種
- 石川県:準絶滅危惧(NT)
- 山梨県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
- 長野県:情報不足(DD)
- 岐阜県:準絶滅危惧
- 静岡県:情報不足(DD)
- 愛知県:絶滅危惧ⅠA類(CR)
- 三重県:情報不足
- 滋賀県:要注目種
- 京都府:絶滅寸前種
- 奈良県:絶滅危惧種
- 兵庫県:要調査
- 島根県:準絶滅危惧(NT)
- 広島県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
- 徳島県:準絶滅危惧(NT)
- 愛媛県:情報不足(DD)
- 福岡県:情報不足(DD)
- 長崎県:情報不足(DD)
- 宮崎県:情報不足(DD-1,2)
- 鹿児島県:絶滅危惧Ⅱ類
関連項目[編集]
参考文献[編集]
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^ Tsytsulina, K. 2008. Murina ussuriensis. In: IUCN 2012. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2012.1. Downloaded on 25 August 2012.
-
^ Ognev, 1913. Annals of the Museum Zool. Acad. Imp. Sci. St. Petersbourg, 18: 402.
-
^ Yoshiyuki, 1983. Bulletin of the Natl. Sci. Museum of Tokyo, ser. A(Zool.), 9: 141.
- ^ a b c 阿部永・石井信夫・伊藤徹魯・金子之史・前田喜四雄・三浦慎悟・米田政明 『日本の哺乳類 改訂版』 東海大学出版会、ISBN 4-486-01690-4。
-
^ 小宮輝之 『フィールドベスト図鑑 日本の哺乳類』 学習研究社、ISBN 4-05-401374-0。
-
^ 谷岡仁, 2013. 四国山地におけるコテングコウモリ Murina ussuriensis の人工ねぐら利用. 四国自然史科学研究, (7): 16-31.
外部リンク[編集]