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コブハクジラ ( Japanese )

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コブハクジラ コブハクジラ
典型的なサイズの人間と比較したコブハクジラ
分類 : 動物界 Animalia : 脊索動物門 Chordata 亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata : 哺乳綱 Mammalia : 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla 亜目 : ハクジラ亜目 Odontoceti : アカボウクジラ科 Ziphiidae 亜科 : トックリクジラ亜科 Hyperoodontinae : オウギハクジラ属 Mesoplodon : コブハクジラ M. densirostris 学名 Mesoplodon densirostris
(Blainville, 1817) 和名 コブハクジラ 英名 Blainville's Beaked Whale コブハクジラ生息域
コブハクジラ生息域

コブハクジラ(瘤歯鯨、Mesoplodon densirostris)はハクジラ亜目アカボウクジラ科オウギハクジラ属に属するクジラである。種小名の densirostris は高密度な口吻(dense beak。詳細は後述)を意味するラテン語である。

オウギハクジラ類としては生息範囲が最も広汎であり、おそらく最も研究が進んでいるだと思われる。バハマの北東沖において多数の目撃例が報告されており、2002年頃より写真を用いた個体識別プロジェクトが始まっている。

形態[編集]

コブハクジラの体型はオウギハクジラ類としては典型的であるが、同属の他種に比べて若干細長い。頭部のメロンは平らでありほとんど目立たない。

雄の外観は非常に特徴的であり、他のオウギハクジラ類と同様に下顎の一部が上顎からはみ出してフェンス状になっている。そのフェンス状のはみ出し部分は、下顎の付け根のあたりから口吻の中ほどあたりまで延びている。またそのはみ出し部分にはフジツボが付着していることもある。更に別の大きな特徴として、口吻を構成するの密度が非常に高い点が挙げられ、これは種小名 densirostris の由来でもある。おそらく同種の雄同士で争う際の防御の意味があると考えられている。

体色は背側は濃い灰色あるいは暗い青灰色、腹側は明るい灰色、頭部は褐色であることが多い。雄の体表には雄同士で争った傷やダルマザメによる噛み傷があることが多い。

雄の成体の体長は少なくとも4.4m、体重は少なくとも800kg、雌の成体については体長は少なくとも4.8m、体重は少なくとも1,000kgである。産まれた直後は体長は1.9m、体重は60kg程度である。

生息域、生息数[編集]

世界中の熱帯から温帯の海域に生息し、生息域の経度は非常に幅広い。座礁例はカナダノバスコシア州アイスランドブリテン諸島日本ブラジルリオグランデ・ド・スル州南アフリカチリオーストラリアタスマニア州ニュージーランドにおいて報告されている。また多くの目撃例はアメリカハワイ諸島ソシエテ諸島バハマの沖において報告されている。

回遊は行なわず、水深500mから1,000mの海域を好む。

比較的良く知られた種であるが、全生息数は不明である。IUCNレッドリストにおいてはDD(Data Deficient、データ不足)に分類されている。

生態[編集]

3頭から7頭程度の小さな群を成して行動する。

潜水時間は少なくとも22分以上に達する。海面に浮上する際は非常にゆっくりであり、水をはねることもほとんどない。

おそらくイカなどの頭足類魚類を食べる。

保護[編集]

捕鯨された例はあるが、積極的に捕鯨の対象となったことはない。集団座礁の例が報告されており、海軍の音響ソナーが原因として指摘されることもあるが、関連はまだ明らかにはされていない。

参考文献・外部リンク[編集]

  1. Cetacean Specialist Group (1996). Mesoplodon densirostris 2006 IUCN Red List of Threatened Species. IUCN 2006.
  2. Encyclopedia of Marine Mammals, William F. Perrin, Bernd Wursig and J. G. M. Thewissen Eds., Academic Press (2002). ISBN 0-12-551340-2
  3. Randall R. Reeves, Brent S. Steward, Phillip J. Clapham and James A. Owell, Sea Mammals of the World, A & C Black, London (2002). ISBN 0-7136-6334-0.
  4. Colin D. MacLeod, "Possible functions of the ultradense bone in the rostrum of Blainville's beaked whale (Mesoplodon densirostris)," Canadian Journal of Zoology, 80(1): 178-184 (2002). (PDFファイル
  5. Blainville's beaked whale (Mesoplodon densirostris)のメディア - ARKive ウィキデータを編集
  6. Blainville's Beaked Whale Australian Museum, Fact sheets
  7. Blainville's Beaked Whale Texas A&M University-Corpus Christi
  8. Mesoplodon densirostris CMS (Conservation on Migratory Species)
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コブハクジラ: Brief Summary ( Japanese )

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コブハクジラ(瘤歯鯨、Mesoplodon densirostris)はハクジラ亜目アカボウクジラ科オウギハクジラ属に属するクジラである。種小名の densirostris は高密度な口吻(dense beak。詳細は後述)を意味するラテン語である。

オウギハクジラ類としては生息範囲が最も広汎であり、おそらく最も研究が進んでいるだと思われる。バハマの北東沖において多数の目撃例が報告されており、2002年頃より写真を用いた個体識別プロジェクトが始まっている。

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